モーレツパイレーツが面白すぎるのでちょっと本気出す
モーレツパイレーツが面白すぎる.ここ数年で最高に面白い.
夢喰いメリーよりウシロシンジより興奮している.今のところマジでシムーン以来の興奮度合い.
で,とりあえずSF的興奮に関してまとめてみる.
(このアニメはいろんな魅力があって,SF的にも面白いし,演出も面白いし,百合的にも面白い)
(あと,私は原作一切知らない.Wikiも見ずに,できるだけアニメのみの情報でどこまで解釈可能か?って遊びをやっている.)
ちょいと長いので目次
- オデット二世=ステルス機
- オデット二世が細長い理屈,オデット二世の司令室が無重力な理屈,他
- 通信技術
- 通信遅延の問題,王族に伝わる秘密の方法とは何か?
- 宇宙服
- 姿勢制御,命綱は?,羽の無い扇風機
- ワープ航法
- この世界のワープの技術力って?,ワープの種類
- 重力制御
オデット二世=ステルス機
って形でオデット二世の説明がされます.面白いことがいろいろ書かれていて楽しい.
「白鳥号の武器は,その隠密性,エネルギー反応の全く出ない太陽帆船で神出鬼没,超強力な電子戦装備によってステルスも万全……」
ってことなんかが書かれている.
この新聞以外でこーゆー説明ほとんどしてくれないけど,絵的にいろいろ推測できるところがあるので,以下に書いていく.
●オデット二世が細長い理屈→ステルス性能に関係が?
超かっこいいオデット二世(左図).Nノーチラス号な雰囲気.弁天丸(右図)に比べてかなり先に行ってる感じのデザイン.
で,何故こんな形になっているのか?
まず考えられるのは【可能性1】レーダーに映りにくい船影にしているのではないか?という予測.
また,【可能性2】燃費がいいのかも知れない(この戦艦はソーラーセイルを使っていて,通常の推進剤を使わなくても航行可能な設計をされている.つまり長時間の補給なしでの航行が可能なように設計されている)
後述するが,【可能性3】太陽光の投影面積が少なくできるという利点も考えられる.
●太陽帆船=ステルス
- 「今の状況でエンジン吹かしたら光学照準だけじゃなくて赤外線センサーにまでこっちの位置が知られちゃう(5話)」
ということは,通常推進を使うと赤外線センサーに映る →つまり帆船(ソーラーセイル)だと赤外線センサーには映らない.ソーラーセイルは熱を発しない.
この結論は若干疑問.そりゃ通常推進するよりは熱を出さないかも知れないが,太陽光受けてるわけだから熱は出ると思う.
とりあえず,赤外線センサーには映らない程度の熱量に抑えられる…という意味なのかも知れない.
低温 慣性航行 < 太陽帆船 < 通常推進 高温
の順になるのだと思う.
(上で紹介した新聞に同じことが書かれているが,この設定に関しては劇中で説明したことになる)
●オデット二世が細長い理屈第二弾
- 「あれ?赤外線反応が上がってる」「あたったんじゃない?」「太陽ジャストヒット?」(5話)
太陽光を浴びすぎると当然のように船体表面の温度は上がる.
オデット二世が細長い理由はここにもあるかも知れない.つまり,船体方向を変えれば,太陽光に対する投影面積を少なくできる形になっているのである.
帆を畳んで,船首を太陽に向ければ,太陽光の投影面積は極小になるように設計されているのかも知れない.
●オデット二世の司令室が無重力な理屈→ステルス性能に影響が?
オデット二世の司令室はこれまた超先進的.
弁天丸のような古い形の司令室ではなく,細長い船体を効率良く使うために無重力を利用した縦長のデザイン.
で,このように無重力を利用している理屈は,ステルスの性能にあるのではないか?例えば…
このセリフから分かるのはワープを使うとその時空が歪むということ.
同様に重力発生装置を使うと時空なり何なりに影響を与えるため,観測されやすくなると思われる.
- 「高重力源複数…じゃなくて,リング状の高重力源が発生」(11話)
なんてセリフもあるし,重力いじると観測されそう.
だから,オデット二世はできるだけ重力の必要のない設計にしてあるのだと思われる.
つまり,艦長室の重力を消して,船首を太陽に向けて居れば,オデット二世は限りなく発見が困難な小惑星になる……のではなかろうか?
通信技術
1話から8話までの中で私が一番理解できないのがこのセリフ.
- 「(特書が届いたの)いつ?」「聞いてくれると思ったわ」「発信履歴を見ると昨日船長が海のあけ星に帰ってからの発信時刻になってる」「保険組合に連絡してからか」「それにしてもセレニティの対応が早すぎない?(8話)」
この状況で一体何が早いのか?「聞いてくれると思ったわ」の意味するところは何なのか?
最初は,通信遅延の問題だと思ったがこれは違うっぽい.
俺の考えていた通信遅延の問題はこんな感じ.
●仮説1
- 通信遅延の問題:セレニティー星系がかなり遠くにあり,メッセージが届くまで何日もかかる.にもかかわらず昨日の今日で通信が来るのは早すぎる……
- だから茉莉花は時間を気にした.(早すぎるってことはセレニティ王家が,グリューエルの居場所を最初から知っていたことになる)
- ワープがあるので距離がいくら離れていてもすぐに通信できるだろう…というツッコミに対しては,後述する「ワープ」で書く.
- だから茉莉花は時間を気にした.(早すぎるってことはセレニティ王家が,グリューエルの居場所を最初から知っていたことになる)
- 通信遅延の問題が否定される理屈:グリューエル失踪の報道でシンフォニーエンジェルが海賊に襲われた(護衛艦に迎撃記録がある)ことを知っているため(下図参照).
この予測が否定されることで分かることは,以下の2つ.
【可能性1】通信はどれだけ離れていてもラグなしの技術がある
【可能性2】セレニティーは近い場所にある(ラグが顕在化しない程度に近い).
こーゆー風に可能性を考えて,反証を得たら潰していく……というのがこのアニメの検証方法である.
で,話は戻るけど,一体何が早いのか?
●仮説2
今度は,技術的じゃない方向で「何が早いのか?」を考えていく.
結論から言うと,グリューエルの企みがセレニティ王家に筒抜けであったか,特書を送った人がグリューエルの企みを知っている人間=グリューエルの味方であるかが,「早さ」によって分かるから,「何時届いたのか?」を茉莉花は気にしたのではなかろうか.
<説明>
まず,特書を送った人がグリューエルの企みを知らなかった(グリューエルの失踪報道以上のことを知らない人なら)と仮定して考える.
ここで言うグリューエルの企みとは以下の通り.
- (1)シンフォニーエンジェルに乗り込む
- (2)保険会社を通じて弁天丸(ご指名)にシンフォニーエンジェルを襲うように依頼する
- (3)弁天丸に乗り込むまでの時間稼ぎ(弁天丸をハッキングするまでの時間稼ぎ)を護衛艦に依頼(これ若干微妙)
のことを指している.
で,先の仮定で考えると,セレニティ王家は
1. 上の新聞にあるように,シンフォニーエンジェルの防犯カメラからグリューエルを探し,2. 海賊船に襲われてないとシラを通そうとする護衛艦(*)を説得し,3. 襲った海賊が弁天丸であることを調べ上げる必要がある.
これを,数時間(発信履歴では弁天丸が海の開け星に帰ってきたころになっているため)で調べ上げるのは無理(セレニティ王家から調査のための人を出す時間とかもろもろ勘定して).
なので,特書が届くのが早い=発信者はグリューエルの企みを知っていたとなるため,茉莉花は時間を気にした……というのがとりあえず今現在の結論.
(この結論は,グリューエルがセレニティ王家に相談の上で,弁天丸に来た……という可能性を無視しているわけだが)
(*) 「護衛艦に迎撃記録がある」と新聞には書かれていて,「護衛艦が海賊船に襲われたと報告してきた」と書かれていないので,護衛艦には「グリューエルを逃そうとする意志がある」と私は思っている.ついでにグリューエルの企み(3)で書いたように,3隻の護衛艦はグリューエルの味方っぽい.
- 「それにしてもセレニティの対応が早すぎない?」(中略)「まさか,そのきな臭いところ私が直接グリューエルから聞き出せってそうゆうこと?」
仮説2を考えていたら,図らずもこのセリフまで合点がいった.
つまり,「特書を送ってきたのはグリューエルの味方か?」「王家にバレるようなことをした記憶はないか?」みたいなこと聞きたいんじゃないのか?
●セレニティの王族に伝わる秘密の方法とは何か?
- 「王宮に連絡メッセージを送ったところまで…」「え?王宮に?直接ですか?」「はい.セレニティーの王族に伝わる秘密の方法を使って」
実はこのセリフもわからない.上述した【仮説1】が正しければ,秘密の方法=通信遅延なしの通信手段なんじゃねーか?と考えてたけど……う〜ん,なんだろう.
宇宙服
●姿勢制御,命綱は?
- 「今の宇宙服はこんなんなっているのかよ.安全確認までフルオート」(3話)
とか言ってるけど,命綱は?どうやってお前ら進みたい方向に飛んでるの?スラスターノズルとか見当たらないんですけど?
ってツッコミ満載だった第3話の宇宙遊泳.宇宙空間に出る前の減圧まで描写しているのに,このシーンはすげー驚いた.
(「減圧が早すぎる,予備呼吸もないのかよ?」ってツッコミに対しては,ロケットガールというアニメを見ることをオススメする.あれは,服内気圧を調整すればなんとかなる!減圧による急激な温度変化やもろもろもスーツにヒーターとか付いてればなんとかなるはず!理論を提唱している)
しかし,そんなところでミスをするような人たち(アニメ制作陣)ではない.何故なら…
このように,宇宙空間にロープが引っ張ってある(手すりのようなもの)(*)し,弁天丸にある古い宇宙服には姿勢制御用のノズルが付いているからである.
(*)このアイディアはガンダムで見たことあるよね.逆シャアだっけ?このアニメはいろんなSFアニメのSF要素てんこ盛り.
ロープはガンダムだし,スーツはロケットガールだし,後で出てくるワープのギミックは星界シリーズの平行宇宙っぽい.
では,どうやって姿勢制御とかしてるのか?命綱なしで平気な理屈は?……現在のところ不明.
●羽の無い扇風機
- 今のところ空気のあるところでしか使ってない
以上.
もし,空気がないところで使い始めたら,
或いはイオン推進とか未来の科学で動いているのか。
▼記事▼:『モーレツ宇宙海賊』のダイソン扇風機みたいなスラスターやメカニカルディスプレイといったSF技術に舌鼓。 - こいさんの放送中アニメの感想
ってことを考える.
ワープ航法
(そろそろ書くのが疲れてきた……)
●この世界のワープの技術力って?
- 「豪華客船プリンセスアプリコット号は,先ほど12回目の超光速ドライブを無事終了.(6話)」
- 「超光速跳躍(11話)」
この超光速ドライブと超光速跳躍の言葉の違いが何を意味しているのかは分からないけど
12回目の超高速ドライブってのは引っかかる.
もしかしたら,この世界のワープは,1回で飛べる距離に制限があるのかも知れない.
通信技術:仮説1で書いた,「ワープがある世界なのに通信遅延が発生するとは如何に?」に対する答えはコレで
1回でワープできる距離に制限があるため,遠くに行くためには,ワープイン・ワープアウトを繰り返していく必要がある.
当然,通信も同じようになるため,遠い距離と通信する場合には遅延が発生する可能性がある.
重力制御
この世界の重力制御技術はどの程度なのか?
まず,自転しなくても重力は発生させられる様子(弁天丸の司令室(中央図)や,プリンセスアプリコット号(右図)にある).
で,さらに,局所的に重力を発生させることも可能な様子(左図.オデット二世の艦長室.司令室や通路は無重力だけど,艦長室には重力がある).
で,さらにさらに,この辺の描写を見ていると,部屋単位よりもっと局所的にしかも,短時間だけ重力を作れそうな感じがする.
何故なら,
- オデット二世の司令室の中央に浮いているときは髪の毛が揺れてるけど,端の地面に着地すると髪の毛が揺れなくなる(図上段)
- どう考えても抵抗がありそうな空間(図下段).静止している状態から何も掴まず向き変えて,加速したりしてるし……アンバック機動とかかも知れないし,すごい密度の空気なのかもしれないが.
AMBAC - Wikipedia
AMBACは、宇宙空間において可動肢の一部分を高速で動かすことで発生する反作用を、モビルスーツ(MS)やモビルアーマー(MA)の機体全体の姿勢制御に利用するものである。
この辺の辻褄をあわせるためには,まだまだ材料が足りない感じ.
あと,どこまでを”アニメの嘘”ってするのかも微妙なところ.
あたりは,たぶんアニメの嘘を使おうと思っているとは思うんだが……それ以外はどうなのか?
これも材料が足りない感じ.
今回ちょっと長いな.続きはまた今度書くとしよう.
とりあえず,モーパイ超面白い.