エスカレートしていくアニメは楽しい(まかでみ・WAっしょい!とヒャッコ)
まかでみ・WAっしょい!
第六話はなかなかスレスレの遊びをやってくれました.このアニメは毎回違ったことやってくれて楽しい.
では,一話からこのアニメを少し振り返ってみよう.
実写 第一話
まず粘土.これを一話にやるってところがこのアニメのアバンギャルド(?)なところを物語っている.
なんつーか,「このアニメは普通のドタバタギャグコメディだと思ってもらっては困る!」という宣誓.
(まかでみ・WAっしょい!の実写シーンまとめ - WebLab.ota)
パロディ
まぁパロディはこの手のアニメでは当然入れてくるものなわけだけど,ちょっと変.
刑事ドラマのパロディ(第四話)をやったら,松田優作とかスケバン刑事とかをちゃんと抑えるし
(まかでみ・WAっしょい!の(島本和彦風)屁理屈台詞 - WebLab.ota)
エンディングで遊ぶとき(第五話)も徹底してやる.
(まかでみ・WAっしょい!第5話のEDとベルばらOPの比較 - WebLab.ota)
んで,今回の暴挙.先の四話と五話はこれの前振りだったんじゃなかろうか?と思わせる素敵なエスカレート.
ヒャッコ
ヒャッコも毎回ちゃんと「違うことをやろう!」って意思の見える作品で,第一話は出崎的演出,特に画面分割に特化していた.
第二話はこれに,三回パン・三回ズーム・ハーモニーといった出崎的演出が加わった.
(ヒャッコ 第一話の画面分割まとめ - WebLab.ota,ヒャッコと出崎的演出について - WebLab.ota)
で,第五話は,一転して今までの出崎的演出(画面分割・三回パン・ズーム・ハーモニー)が綺麗さっぱり無くなって,代わって,強引に言うのであれば新房的な記号的演出がてんこ盛りだった.
(ヒャッコは本当に演出を楽しむアニメだ - WebLab.ota)
こーゆー「毎回新しいことをやろう.一歩ずつでも進んで行きたい」ということを意識して作られている作品は,「次はどんなエスカレートをしてくれるんだろうか?どうやって驚かしてくれるんだろうか?」とワクワクしながら見ることができて楽しい.
もちろん,こーゆー意思を一度見せてしまうと,視聴者は期待してしまうので,「毎回一歩ずつでも進んでいかないと直に見捨てられてしまう」という危険性を抱えてしまうことになる.
でも,その分楽しい.
なんか,話のレベルを落とさないように,笑いのレベルを下げないように,テンションを維持できるように……って第一話の再生産を繰り返している作品が多い中,実に奮闘していると思う.