CODE-Eでみる数年後の未来
SFにはいろいろある.ゼーガペインやノエインのように絶対こないであろう世界が舞台になることや,攻殻機動隊や電脳コイルのように,現在の技術の延長上にあるかも知れない世界が舞台になることもある.
しかし,そうはいっても10年やそこらで実現できそうな世界では無いことが多い.
……けれど,CODE-Eというアニメに出てくる技術は数年で実現できそうなものが多かったりする.
例えばコレ↑.この広告は電子ペーパー(下)で実現できるんじゃないかな?
さらにこのタグ↓
このタグはGPS内臓で,個人認証ができて,お財布の代わりになり,体温や心拍数なんかも取得することができるらしい.う〜ん,この薄さからいってRFIDタグだと思ったのだけれど,GPSが付いているし,RFIDじゃ体温や心拍数なんて取得できんだろう…w
RFID(Radio Frequency Identification)とは - IT用語辞典
微小な無線チップにより人やモノを識別・管理する仕組み。流通業界でバーコードに代わる商品識別・管理技術として研究が進められてきたが、それに留まらず社会のIT化・自動化を推進する上での基盤技術として注目が高まっている。
耐環境性に優れた数cm程度の大きさのタグにデータを記憶し、電波や電磁波で読み取り器と交信する。近年ではアンテナ側からの非接触電力伝送技術により、電池を持たない半永久的に利用可能なタグも登場している。
でもたぶんRFIDに近い無線技術で実現できそうだ.センサネットワークで使うノードはタバコの箱の半分ぐらいの大きさで温度や光や加速度や音なんかを取得可能だしね.消費電力の関係でGPSつけるのは無理だけど…
(このGPS機能は携帯端末に組み込まれているのでわざわざつける必要がないけど,それを言い出したら限が無い)
さらにRFIDはこんなところにも使われている.(おそらく)
これは無人のレジカウンターで,今の一つずつバーコードを読み取るといった作業をしなくても,かごを乗せるだけで,全商品スキャンできるようになっている.
しかも,RFIDによる無人レジ及びRFIDタグの一斉読み取りは既に実現されていたりします.(RFIDによるレジ一括精算、実用化のネックはポテトチップス)
アメリカなんかではこれを一種の売り(パフォーマンス)にしているスーパーもあるらしく,そこでは飛行機に乗る前のX線検査をする装置みたいなものにかけてスキャンしていた.
さらに,このリストバンド型のRFID(?)は,上述しているが個人認証ができます.それにともなったこんなサービスが提供されたりしています.
っていって図だけじゃわからないけど,こうやってリストバンドを端末に翳すと,自分が歩いてきた道順や消費カロリーなんかを表示してくれるようです.
これってまぁ普通にGPSが使えれば実現できるでしょう.現在の精度でも地図情報と組み合わせれば,「電車に乗っている」とか「車の中だ」とかそういった事まで簡単に分かりますし,この情報と心拍数と体温が取得できれば正確な消費カロリーが計算できるかもしれませんw
この絵はマイノリティ・リポートの広告ウォールなんだけど,これは個人を認識して,その人の趣味や個人情報なんか分析してもっとも適した広告を表示するというサービスなのだけれど,これに似たようなサービスをリストバンド型RFIDで実現させようといった研究は既にいろんなところでされている.(ワールドビジネスサテライト/ WORLD BUSINESS SATELLITE : テレビ東京)
しかも今回のリストバンド型RFIDは体温や心拍数なんかを取得できる…これを拡張して血中血糖値とか調べられれば,その人が空腹なら近くにあるその人好みのレストランを広告に表示させるとか,心拍数が上がっていたら,公共交通機関や休憩場所の広告を出すとかいろんなサービスが提供できそうだったりする.
引用したマイノリティ・リポートでの個人認識・認証は網膜パターンで判断していて(下図)
(この機械に目を向けると認識される)
この方法だと,その人が「どの広告を何秒間見たか?」といった情報が取得できて,より効果的な広告を表示できるようなシステムになっていて,SF的にはカッコよかったんだけど,今回のリストバンド型RFIDの方が便利そうだったりもする.
曲がるカラー電子ペーパー、富士通が世界初 - ITmedia NEWS