アニメーターは著作権を主張すべきだ

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20071013k0000m040154000c.html
休みなしで原画を200枚描いても月数万円、社会保障や退職金もない−−。アニメ大国と言われながら、長時間労働と低賃金で人材離れが進むアニメ制作現場の労働環境を改善しようと、アニメーターや演出家が13日、「日本アニメーター・演出協会(JAniCA)」を設立する。アニメ業界でこうした団体ができるのは初めてで、賃金アップや残業代の支給を業界に訴えていく。

(関連記事:痛いニュース(ノ∀`) : アニメ制作現場から悲鳴 「生活保護を受けたり、ホームレスになった人もいる」 - ライブドアブログ

アニメーターの現状

この手の,「アニメーターは奴隷以下じゃね?」っという話は昔からあった.けれど真実味に欠けているような,妄想っぽい感じがするもの,陰謀説っぽいものが大半だった.真剣になって考えている人もいたけれど,怪文書の類だと決め付けて,取り合わない人の方が多かったのではなかろうか?

ちょっと前の話であれば,この記事とかがそれだ.

現役アニメーターによるアニメの現状
一日の平均労働時間は18時間以上
週2日は徹夜となり
休みはゼロです。
これで1ヶ月の収入はだいたい5万円です。
冗談ではありません、
わたし自身、専業アニメーターだったころは
年収48万円〜64万円でした。

(参考:ブログちゃんねる:アニメーターの悲惨すぎる現状

もうちょっと信憑性のある指摘…だけれども,具体的でない指摘なんかもあった.例えば,たけくまメモで話題になったアニメーション産業の現状と課題 経済産業省文化情報関連産業課の話とかがそれだ.

アニメ産業に関する公文書: たけくまメモ

これによると、スポンサーから1本あたり5000万出ている制作費が、なんだかんだで現場に着く頃には800万になっているそうです。で、かかるお金(実質制作費)は1000〜1300万くらいらしい。

それが,最近http://www.kajisoku.org/archives/50762036.htmlなんかでちょっとリアルな数字が流れたり
http://www.kajisoku-f-2.com/dd/img2-03/img1156_w02.jpg

……そしてついに,組合発足(日本アニメーター・演出協会(JAniCA)).一気に「アニメーターは奴隷以下」という見方にリアリティが出てきた.上記で紹介した怪文書も,今や鼻で笑うことができない
(それにしても遅すぎだろう…つか今まで労働組合みたいなものすらなかったのか…?)

アニメーターは著作権を主張すべきだ

(本題)
まぁとりあえず組合もできたことだし,私も少しアニメ制作環境の改善策を考えてみた.
この「アニメーターは著作権を主張しろ」…というのは先のエントリ*1『企業がアニメーターが持っている著作権を全てとりあげ、利益を食いつぶしているからです』という指摘がされているからなのだが,実際に著作権がとりあげられているかどうかは知らない.アニメーター個人と企業の契約にそう書いてあればそうなのだろう.


しかし実際にアニメーターの著作権が取り上げられているのだとしたら,これは改善すべきだ.
何故なら,アニメーターの著作権が取り上げられているのだとしたら,携わったアニメが人気になり,全国ネットで放送されても,再放送嘆願書がいっぱい来て再放送しても,DVDになっても,数年後ブルーレイ版のDVDボックスみたいな形で再販されても,DVDの売り上げが好調で馬鹿売れしたとしても,アニメーターには一切お金が入ってこないからだ.
原作者やOP主題歌を歌っているアーティストには,印税という形かどうかは知らないが,とにかく何らかの形でお金が入っているのだろう.しかし権利を取り上げられているアニメーターには一銭も入ってこない.


これは明らかにバランスを欠いているし,もし,アニメーターに著作権を取り戻すことができたのなら,今貧困に喘いでいるアニメーターの大半を救えるのではなかろうか?
とにかく,組合は集団訴訟でも起こして,著作権を認めさせるべきじゃないのか?



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