「友だちの作り方」のあとがき
- 作者: 愛洲かりみ,もりちか
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2009/10/01
- メディア: 文庫
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あとがき
前回の記事ではあえて触れなかったけど,あとがきの話.
これは新しい!・・・あとがきが。
あとがきが2段構えなのも珍しいのに、二つ目で自分のあとがきに対する批評を入れるとは。一つ目の内容も濃いし、謝辞で行数を稼ぐ気がないのも好感が持てる。
「友だちの作り方」愛洲かりみ(HJ文庫) - いつも月夜に本と酒
愛洲さんの「あとがき」2本とも面白かった。
つーか、あとがきの雰囲気が上遠野さんっぽい。
また、愛洲かりみさんがあとがきの中で「上遠野さんのあとがきが好き」と、
書かれていて好印象。
2009-10-07 - Nadunaの日記
一部ではすでに指摘されているみたい.
あとがき――酸素も凍る絶対零度の中の電子のように
(中略)
超伝導の理論的な説明として現在最も信頼されているのはBCS理論という何とも難解な理論なのだけれど,その根幹をなす考え方が,極低音で冷やされた超伝導物質の中では自由電子が二つペアーになる,というものらしい.電子っているのはマイナスの電荷を持っていて,電気のプラスとマイナスは磁石のN極とS極の関係と同じで,違うものは近づく力が働いて,同じものは離れる力が働くので,この反発するはずのマイナスの電荷を持つ電子が二つペアーになるという考え方は,当初は「なんじゃいそりゃあ」という感じだったらしいが,どうやらそれが正しいということで,かなり衝撃的な理論だったらしい.
友だちの作り方 あとがき P224-P225から抜粋
あとがき2――翔子と由佳
(中略)
「ところで,小説のあとがきってあるじゃない」
翔子がだしぬけにそう切り出した.
「え?う,うん.あるね,あとがき.それがどうかしたの?」
「あれって,いったいなんなのかしらね?あとがきって,何のためにあるんだろうなぁ,って思うのよ.あれって,本によって書いてあることがてんでバラバラじゃない.作品の解説が書いてあったり,モチーフになったことが書いてあったり,謝辞が書いてあったり,読者のハガキに対するコメントが書いてあったり.はたまた,最近庭で取れたトマトがおいしかった,みたいな作品とはな〜んにも関係が無い近況が書いてあったりさ.それに,あとがき自体が書かれていないなんてこともざらにあるじゃない?結局あとがきっていうスペースは,何をするためにあるのか,何をしたいのか,私にはよく分からないのよ」
(中略)
星新一先生の言葉は講談社文庫「エヌ氏の遊園地」の解説風
あとがき及び新潮文庫「悪魔のいる天国」の解説から引用
友だちの作り方 あとがき2 P227-P230から抜粋
うん.確かにすごいあとがきだ.