16:9の構図の分類 〜けいおん!,タユタマ,大江戸ロケット〜

今回やりたいことは,16:9のアニメの構図を

  • 16:9をうまく使っている構図
  • 16:9でしか表現できない構図
    • 16:9をうまく使った構図とは言えないけれど,4:3では表現できない構図になっている
  • 16:9でなくてもいい構図
    • 4:3でも一応表現できる構図

の3つに分類することを目指す.
ベン図(?)を使って説明するとこんな感じ.

最終的に,この分類をつかって,私の感じている「けいおん!」の構図に対する違和感について説明する.

16:9をうまく使っている構図


うまいかどうかは私の主観によるところが大きいが,とりあえず,こんな感じの構図がうまい構図だと思ってる.
絶対4:3では表現できないし,16:9の幅の広さを活かしたかっこいい構図になっている.
真ん中に大胆にモノ(桶)を置いて,キャラを端に対峙させ,キャラ同士の対比とか意思疎通ができてない様を表している.
構図だけで,このキャラ同士がどういった関係にあるのか?を表現してしまっている.

16:9でしか表現できない構図

こちらは,先の構図より16:9の使い方が甘いけれど,とりあえず,4:3では表現できない構図になっているというモノ.

これは,右のキャラが左の2人のオバサンたちの世間話を盗み聞きする…という場面である.
一目瞭然だけれど,4:3で表現しようと思ったらパンさせるしかない構図になっている.

これは,右のキャラが左の2人のキャラに文句を言って,それに対して一番左のキャラ(主人公)がリアクションするシーンなんだけれど
これも,4:3で表現しようと思ったらパンさせるしかない.
こんな感じで,16:9をちょっとカッコ悪いけど,幅いっぱいまで使っている構図を,「16:9でしか表現できない構図」としたい.

16:9でなくてもいい構図


こんな感じに,4:3でもまがりなりにも表現できてしまう構図を「16:9でなくてもいい構図」としたい.

けいおん!の違和感

けいおん! 16:9と4:3の違いと違和感 - WebLab.otaのかしみあ氏のコメント
4:3放送を念頭に置いての16:9製作で
結局両方中途半端になってるということかと

とあるように,どーしても「けいおん!」16:9版には違和感がある.


この違和感を,「16:9でなくてもいい構図」と「16:9でしか表現できない構図」と「16:9をうまく使っている構図」の割合で説明できるのではないか?という気がしている.


タユタマ大江戸ロケットも別に全部「16:9でしか表現できない構図」と「16:9をうまく使っている構図」になっているわけではない.
大半が「16:9でなくてもいい構図」で,時々「16:9でしか表現できない構図」「16:9をうまく使っている構図」が入ってくるという感じになっている.
しかし,けいおん!は,ほぼ全て「16:9でなくてもいい構図」で構成されたアニメである(これは「4:3放送を念頭に置いての16:9製作」だからなんだろうけど).
稀に「16:9でしか表現できない構図」もあるけれど,タユタマなんかと比べたら圧倒的に少ない.


この甘さ(?)が「けいおん!」16:9版の違和感なんだろうと思う.




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