肉弾劇画?女犯坊を「理解」するために
現代に蘇るピカレスクロマンふくしま政美「女犯坊」 考えるな感じろ - karimikarimi
上のページに対して「うは、きめー!! けど、スゲー!」って言ったほうが、「女犯坊」の凄さが伝わると思うんですよ。ピカレスクという表現についても、「しかし、ピカレスクの典型であるラストの破滅や生まれの悲惨さがなさそうなゆえ、女犯坊はピカレスクといえるか否か」なんて小難しいこといってもしょうがない。そんなことより、「仏陀異Xってなんやねん!」って言うほうが、よっぽど面白い作品だ。
とかなり以前から.id:karimikarimiさんが「この伝説のエロ漫画『女犯坊』を読め!」と薦めてくるので読みました.
楽天ブックス: 楽天ブックス(ダウンロード版)サービスについて
↑ここでダウンロード販売してたりするみたいだし
- 作者: 坂本六有,ふくしま政美
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2008/05/29
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 62回
- この商品を含むブログ (17件) を見る
女犯坊について
しかし,この「女犯坊」という漫画はなんなんだろうか?
女犯坊 - Wikipedia
ふくしま政美画、滝沢解・坂本六有原作の成年漫画
とある.滝沢解は
滝沢解 - Wikipedia
梶原一騎、小池一夫の影に隠れているが、70年代劇画シーンを支えた漫画原作者。
(中略)
内容はどれも、ゆでたまごをも上回るいいかげんで整合性のない、 それでいてパワフルなものばかり。滝沢本人も生前、そのアバウトさを自慢するほどだった。
という人で,よく知らないが,名前を聞いたことぐらいはある(確か,BSマンガ夜話で聞いたのだと思う).
しかし,ふくしま政美・坂本六有の方はさっぱりわからない.
ふくしま政美 - Wikipedia
実相寺昭雄をして、「おぞましい」と評された凄まじい描き込みと筋肉描写はその後の格闘漫画に少なからぬ影響を与えたものとして評価される。
と書かれていたり,竹熊さんが
ふくしま政美先生の逆襲: たけくまメモ
ともあれ、ふくしま先生と組んで一番うまく行ったのは近年お亡くなりになられた滝沢解先生だったと思います。滝沢・ふくしまコンビは「絶叫コンビ」と呼ばれ、常識を無視した劇画宇宙を展開されました。江戸城に蒸気機関車が突っ込んで来て、それを竜水が裸で受け止めるシーンなど、未だに夢でうなされるほどです。
と,かなり熱いレビューを書いていたり,その竹熊さんと米澤嘉博,宇田川岳夫*1とが組んで
竹熊健太郎 - Wikipedia
カルト漫画の復刻シリーズ「QJマンガ選書」を監修
(中略)(中略)
*2
していたりと,かなりその筋の人たちにとってヒーローだったんだろう…ということしかわからない.
よく裸になるところとかなんかは,「冒頭,銀座を裸の女が走っている」という言葉を残している小池一夫先生っぽい.
*3
筋肉への変な拘りと,70年代の劇画と聞くと,宮谷一彦を彷彿とさせるわけだけれど
それらの影響関係が見えてこない.
肉弾劇画
で,いろいろ調べてたら,「肉弾劇画」って言葉が出てきた.
- 電子書店パピレス
70年代「肉弾劇画」の総決算! 天才劇画家・宮谷一彦によるエロスと暴力の賛歌、もしくは日本近代文学へのひとつの返答。著者による描き下ろし原稿を加えた完全復刻版!!
そんな言葉しらねぇよwwwwww
どうやら,ふくしま政美・宮谷一彦・榊まさるなどを「肉弾劇画家」というらしいです.(参考:http://fringeculture.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_2cd3.html)
http://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60027102
現代の悪をナゼかブチのめす肉弾劇画家、その名はF(エフ)!! 唸りをあげる“怒りのペン”が、のさばる悪を許さねえ!! 体長数メートルの巨大な肉体を、日々劇画に叩きつけるF先生が、世間の悪を処分する痛快ほのぼの爆笑バイオレンス劇画、ここに誕生! カルト怪作「聖マッスル」や、伝説のエロ劇画「女犯坊」で知られ、自らも数々の伝説を持つ劇画界の肉弾頭・ふくしま政美が、月刊アフタヌーンの金的に“極悪の一撃”を見舞った、あの「超市民F」が、ここに恐怖の復活を遂げる!!
eBookJapanさんはハードル高すぎるね.
しかし,あれだ.
古い漫画のことを調べるのは大変だ.
とりあえず今日は
http://fringeculture.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_d249.html
http://fringeculture.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/4_0148.html
http://fringeculture.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_2b63.html
http://fringeculture.cocolog-nifty.com/blog/2006/01/post_66ff.html
http://fringeculture.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_d9c1.html
http://fringeculture.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_1822.html
あたりを読んで眠ることにしよう.
ケツの穴に頭を突っ込む
この絵をジーっとみてたら,竜水の体を構成している女たちは,ケツの穴に頭を突っ込んでいることに気がついた.
これって,宮谷一彦じゃんwwww
BSマンガ夜話によると,宮谷一彦はこーゆーモチーフの絵を何回か書いているらしい.
ウロボロスとか,自己愛の表現だとからしいけど……
肉弾劇画家界隈で,流行ってたのかな?「ケツの穴に頭を突っ込む」というモチーフは……
*1:この人は,「ふくしま政美ルネッサンスの会」元会長(宇田川岳夫 - Wikipediaらしい.「ふくしま政美ルネッサンスの会」ってなんだろう?)
*2:まんだらけ 渋谷店 QJマンガ選書12冊入荷 - まんだらけトピックス
*3:実験人形ダミー・オスカー