SF教育番組 絶対可憐チルドレン

いや〜本当にいいSF教育番組ですね.


私は,高校生対象ぐらいの作品からどうしてもアイディアの新規性とかセンスとかを評価しようとしてしまうのだけれど,子供向けの作品では「教育的であるかどうか?」で評価しようとする傾向にある.
そして,この「絶対可憐チルドレン」は,子供たちに”SF的教養”を植え付けようとしている作品として,非常に好感が持てる.「ESPもの」として全然新しいアイディアもないし,変な能力者も出てこない作品だけど,SFというジャンルが積み重ねて,洗練させてきたアイディアを丁寧に紹介している.

念動能力者(サイコキノ)・接触感応能力者(サイコメトラー)・瞬間移動能力者(テレポーター)・精神感応能力者(テレパス)・遠隔透視能力(クレヤボヤンス)・予知能力(プレコグ)・催眠能力(ヒュプノシス)といったSF用語の紹介から,ESP(超感覚)・PK(念動力)と合成能力という分類法に始まり,「瞬間移動能力は空間にノイズが多い時(雨天など)では使いにくい」とか「心を閉ざしてしまっている人には精神感応できない」とか「予知能力者を使った,未来予知システムの構築法」といった能力の運用面についての知識やアイディアを取りこぼすことなく紹介している.


(予知能力者の運用方法の実例.ほとんどマイノリティ・リポートと変わらない)

(確率を操作できる能力の確認方法も実に伝統的な方法)


私の小さいころ皆川亮二という人が(この人もサンデーだな)スプリガンやARMSでこの辺の知識をいっぱい紹介してくれた.ESPの知識の他にも,デニケン(古代宇宙飛行士説)とかナノマシン反物質,超震動ナイフなどなど,いろいろ教えてもらった(邪気眼作家みたいな認識をされてるが,この辺の知識の紹介者として最大限に評価すべきだと思う.もちろん邪気眼作家としても超一流だが).
で,最近の子供はどこでこういった知識を学ぶんだろうか?と思っていたのだが,絶チルで学ぶんだな.