エロの分類

エロゲのエロを4種類に分類してみた - WebLab.otaで提示した分類法をボーっと眺めながら,具体的にエロゲのエロを分類してみようかと思った……ら,面白い状態になったので,晒してみる.

整理

  • 本音としてのエロ,娯楽としてのエロ
    • 作品内のエロを肯定的に捉える理由
  • 建前としてのエロ
    • 肯定的に捉えることもできれば,否定的に捉えることもできる
  • 愛しすぎるあまり,忌み嫌うエロ(やっぱネーミングどうにかすべきだな)
    • 作品内のエロを否定的に捉える(捉えてしまう)理由

奈須きのこ

例えば,奈須きのこ作品のエロを見てみる.
まず,『建前としてのエロ』だから”奈須きのこ作品にはエロは要らない”と豪語する人がいる(ここでは,『建前としてのエロ』を否定的に見ている)*1
そして,unsphered氏のように

Fateのような『ハードなSFだったりハードなファンタジーだったりが本音』であってもセックスシーンがあることが自然である作品もちろんもありますが

と,『(建前・本音*2・娯楽として?)エロ』を肯定的に理解している人がいる.


私の理解でも,彼の作品は山田風太郎を意識しているように見えるので,『娯楽としてのエロ』であると思っている(設定が山ほどあるのは”永野護”.荒唐無稽な能力が腐るほど出てくるのは”山田風太郎*3だと思ってる).
よって,「エロは要らない」と豪語する人たちは,「『娯楽としてのエロ』を忌み嫌うなんて,なんてピュアな奴らなんだ!」となり,「彼らにとっては,『愛しすぎるあまり,忌み嫌うエロ』になってしまっているんだな.」と理解することになる(彼らにとって,作品内に出てくるエロは,”忌み嫌うエロ”になってしまっているから,”忌み嫌う理由”が必要になってくる.そのときに使われる理屈が『建前としてのエロ』である).

鍵作品

鍵作品のエロに対して,「エロは要らない(否定的)」と豪語する人たちは総じて,『愛しすぎるあまり,忌み嫌うエロ』として認識してしまっていると理解する.(『建前としてのエロ』を理由に忌み嫌うことは,建前と本音が背反していないのでできない


鍵作品の製作側も,作品内のエロを否定的に認識しているように見える*4
これを,『建前としてのエロ』と理解するか…,少女信仰(愛しすぎる)として理解するか…によっていろいろ変わってくるのだけれど,私は後者だと思っている.

*1:これは仮定

*2:作品上必要不可欠なものとしてのエロの意?

*3:「魔術が昇華すると魔法になる(だったかな?)」という理論も山田風太郎から受け継いでる

*4:unsphered氏「KANON(18禁)→AIR(18禁)→CLANNAD(全年齢)の流れを見る限りKeyもこう言った戦略をある程度意識していたのではないか」