雨がっぱ少女群の話

昨日のエントリとの差が激しいけれど,気にせずエロ漫画家の話をする.とりあえずこの見開きページを見てほしい.



この見開きは,雨がっぱ少女群の初単行本である「小指でかきまぜて」に収録されている「ソラを渡る円環」から引いたもので,田舎暮らしで,東京(を象徴する大きな観覧車)に憧れている少女が,東京に連れて行ってくれると約束した男に騙されていることを悟った後のシーンだ.
この2枚の見開きを見て,「まいった…」と思った.


まず画力.1枚目の見開きは少女の住んでいる田舎がリアルな描線で細かく描写されている.が,2枚目の見開きは,少女の想像の中の東京が描かれている.
ありえないほど大きく,神秘的に輝いている輪郭のはっきりしない観覧車.不安定な描線で描かれている,印象派のような背景に,本当にビビった.


次に,この短編は24ページぶんしかない読み切りで,しかも,エロ漫画…にも関わらず,その大事な大事な4ページを大胆に使ってしまう心意気にも惚れそう.


やっぱり,この作者ちょっとおかしい.変なとこで本気出しすぎ.
私がCOMIC LOを時々読むのは,こういったちょっと狂った作者に出会えるから…ってのもある.