PHPはwinでPerlPythonRubyはMacなんだね

ここ最近PHP vs PerlPythonRubyって構図で宗教戦争が起こっているらしい.

概要

PHPは定期的にネタにされるで非常に解りやすく説明してくれている.
どうやら,「日本発オブジェクト指向スクリプト言語Rubyの作者」まつもとゆきひろさんが

PHPがいかに駄目な言語か、という話。
Matzにっき(2008-01-26)

と仕掛けて,日本のPerlハッカーの一人と認知されている小飼弾さんが,それに加わって

一つ言えるのは、私は学びたい、のではなく、学び続けたい、ということだ。だから学び続けやすい言語に魅力を感じる。(中略)しかし、PHPには「教官」までしか感じない。それが多分、私がPHPに共感できない一番の理由なのだろう。
404 Blog Not Found:「PHPなめんな」と「(Perl|Python|Ruby)をなめんな」の違い

と,かなり求道的なエントリを書いた.
それに対して,各所でつばぜり合いが起こっている…

http://neta.ywcafe.net/000827.html
perlでもjavaでもrubyでも、どの言語で書いてもSQLインジェクションやらXSS脆弱性やらを作りこむ奴は作りこむ。ただそれだけの話というか、別な話だろう。

趣味でやってるプログラミング初心者の立場で言わせてもらう。だいたいな、あんたらプロのプログラマが小難しい顔してセキュリティセキュリティ言うもんだから初心者プログラマのセキュリティ意識がまったく向上しないばかりか、よけいに低下するんだよ。
初心者はPHPで脆弱なウェブアプリをどんどん量産すべし

それでも最終的に僕が商売人としてPHPを選択してしまう理由。

  1. 最初からインストールされていることが多い
  2. 教育環境が揃っている
  3. 他の全ての言語と異なり、Webアプリケーションの記述を主目的として作られた言語である

たとえばPerlで構築した方が都合のいい環境、というのもあるのですが、Perlはやはりもっと汎用的な言語なので、Webアプリケーションを書くときにいくつかのお約束を満たさなければなりません。
Rubyはもう少し複雑です。Railsを使えば良い、という話もあるのですが、Railsのお約束を学ばないといけません
でもたいていのWebアプリケーションって、そんなに複雑なことはさせないのです。
http://blog.so-net.ne.jp/shi3z/2008-01-30

PHPはwinでPerlPythonRubyはMac

なんかすごい既視感を覚えるこの論争.あぁ,そうか.これってWindowsMacの論争と似ているのか.
Macユーザが「そんな脆弱性がいっぱいあって,セキュリティ的にも問題があって,しかも不安定なOSなんか使うんだ!」といい,Winユーザは「確かに,そうかも知れないけどさぁ.Macじゃできないゲームとかあるしさぁ」って言ってるのに凄く近いように感じる.


winとMacじゃなくて,ベータとVHSでもいいけれど,技術屋とかオタッキーな人たちってどうして消費社会では,上手にマーケティングして,消費者の口元まで懇切丁寧に持っていって,時には噛み砕いてあげて(素人でも扱いやすくして)食べさせてやらないといけないってことに気づかないんだろう?

「本当にいいものを作れば,消費者に分かって貰えるはずだ!!」って信じて,ものづくりするのもいいけれど,受け入れられなければ,生産終了しちゃうし,iPodで起死回生するしかないってことにどうして気づかないんだろう?




Matzにっき(2008-01-29)
"諸君、私はPHPが大好きだ" - ぐらめぬ・ぜぷつぇんのはてダ(2007 to 2011)